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ラピス・ラズリ28
 第4章  刻みだす記憶     つづき   (重いので注意!!)



 石造りの渡り廊下を歩く。
すれ違う人々に頭を下げられるようになってから、早8年。オズワルドの即位と同時に近衛を拝命したことも、大分昔のことのような気がする。初めは、頭を下げられることのあまりの気味の悪さに逃げ腰だったが、最近は貫録も出てきたのではないかと自負している。
 たとえ何があっても、何を考えていても、背筋を伸ばして堂々と歩き、決して表には出さない。

―――やはり、あいつがリュートだったか

酒場で話しかけてきた少年。ホーリィグレースなどと言うから、思わず宿屋に連れ込んでしまったが…
まさか本当に、薄紫の髪に紫の瞳の者がいるとは思わなかった。視察で各地を回ったが、あの時まで見たことがなかった。
しかし、拾われた村が魔族の手により壊滅するなど、悲運としか言いようがない。
いや、運命なのかもしれない。紫の瞳を持つ者の…
先ほど、あいつの診断結果を見てはっきりした。あいつの持つ力は、気功術ではない。
強大な神の力。
だが、あいつ自身その力を恐れている。拒絶している。
だから、うまく制御できないのだ。
本来なら人に教わらずとも制御できるものだ――そう、オズワルドから聞いたことがある。
気功を操る術で何とか――無理やりではあるが――暴走は抑えているようだが、制御しきれない力が少しずつあふれ出て、体に相当な負担をかけている。このような状態が続けば、当然危険だ。命にかかわる。己の命を天秤にかけてまで、あいつは何を恐れている…?

―――俺が同行することが、吉とでるか凶とでるか…

 否、“凶”と出ることはあり得ない。オズワルドが最終的に下した判断を疑うなど愚かなことだ。オズワルドもまた、神に選ばれし者――神の加護を受けし者である。その者の判断が間違っていてはいけない。
だから俺は、持てる知恵を絞って、持てる力の限りを尽くし、“吉”とさせなくてはならない。そのための、近衛なのだから…




謁見の間は荘厳としていた。深紅の絨毯が長々とひかれ、その先の深紅の王座に太陽神がいた。
昨晩にも感じた神々しさに、拍車がかかっている。だが、昨日のような親しみやすさは微塵もない。ただ、人の上に立つために、人の心を照らすために生まれてきた存在。
夜には月神、昼には太陽神。フィリーネの赤い瞳が、闇を、心を温かく照らす炎ならば、この天神の緋色の瞳は、触れてはならぬ禁忌の炎。
そして不可侵の神を守るがごとく、その横にきりと立つ茶髪茶眼の男――

「紹介しよう、私の近衛だ。あなた方の旅に、同行させることにした」

「サキューテと申します。フィリーネ様、ランティア様、宜しくお願いいたします」

恭しく礼をする近衛服の男に、俺は開いた口がふさがらない。

―――まるで別人じゃないか…!

ゆっくりと顔を上げた男と目が合う。瞬間、ニヤリと笑われた――気がした。

「友人の旅に、幸多からんことを」

王と近衛たちの会話の後、王の言葉で締めくくられ、謁見はあっさりと終了した。
去り際、ちらりと王の顔を見ると、王は慈愛に満ちた微笑みをたたえていた。

―――友、か…

それだけで、心が暖かくなった。単なる決まり文句ではなく、心からの言葉だと、理解できる。
ホーリィグレース国を知る王。
リナリアをよく知る王。
俺の過去を知る王。
だが――自分たちで見つけなければ意味がない。自らで思い出さなければ、意味がない。
その先に何があろうとも。何が、待ち受けていようとも…




「あの人、やっぱり近衛だったのね」

 謁見の間からの帰り道、開放感あふれる石造りの廊下を、フィリーネと並んで歩く。俺も今、そのことを考えていたところだ。

「ラント、知り合いなんでしょ?」

「ああ、前に、ちょっとな」

 ちょっと、ごまかしてみる。酒をかけられてぶっ倒れたなんて、格好がつかなくて笑い話にもしたくない。

「でも、いいのかしら?」

「?」

「王の近衛は2人だけだと聞いたことがあるわ。その2人が、キアとさっきの人――サキ?――なら、王の警護に穴が開くんじゃあ…?」

「ああ、それなら大丈夫だろう。キアが精霊の力で結界を張るなりするだろうし、それに…」

 昨晩、お忍びで俺の部屋にやってきた王の気配は、完全に消されていた。俺に呼びかけると同時、徐々に気配を現したのだ。となれば王は何かしらの使い手、しかも相当な手だれだろう。

「…いや、それよりキアは―― っつ」

「ラント!?」

 角を曲がろうとしたとき、反対側から歩いてきた人とぶつかった。ガシャンと音がして、何かが床に落ちる。落ちたものは、ぶつかった男――男だ――の所有物…見事な銀細工に覆われた純度の高いアメジストだった。衣服の留め具だろうか。

「すみませ―― !?」

 咄嗟に足元に落ちた飾りに手を伸ばして、驚く。この飾りに刻まれた紋章、これは…

―――いつも夢に出てくる紋章と似てる……!?

「いや、こちらこそすまない」

 男は畏まった口調で、俺を気遣うように少し腰をかがめた。

「……っ 君は…!?」

 俺は、何やら驚いた様子の――全く気配のないこの男を振り仰いだ。目の前にいるのに、その存在が危ぶまれるほどに、気配を感じない。
男は、白髪に近い銀髪だった。少し長めの髪に光るのは、

―――紫の、瞳……俺と、同じ……?

 紫耀が、今、重なり合う――









 To be continued...






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はい。だいぶ間が空いてしましました、ラピス・ラズリの続きです。
この部分はだいぶ前から書いていたのですが、
何か間にイラストを更新してから…と思っていたらいつの間にか半年orz
イラストは1月に年賀イラストを更新する予定なので
ひとまずこちらをupしました!
さて。ラント君がぶつかった男。実は重要人物です(笑)
この辺ちょっと盛り上げたいので、頑張って書きます!
ではでは、またお付き合いいただけましたら幸いです(*´▽`*)
2011/12/23(Fri) | テキスト(ラピス・ラズリ) | コメント(0) | page top↑
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